商売十訓
商売十訓とは
昭和36年2月、第27回ゼミナールにあたり、倉本長治「商業界」主幹は、『商業界ゼミナール誓詞』を発表、商人の姿勢についてその基本的なあり方を示された。その誓詞を斉唱しやすくまとめ直したものが、この『商売十訓』であり、商業界のあらゆる集会のはじめに唱和されています。
商売十訓
- 利益を無視しろというのではなく、その商品やサービスがお客様の為になるのか、便利なのか、有利なのかということを優先するべきである。
- 軽率に他店の真似をするのではなく、その精神や技法を取り入れて創意工夫をしていく姿勢が大切である。
- 一人のお客様が繰り返し来店していただくことで繁盛する。その為には、お客様に有利さを提供し続けることが大切である。
- お客様のことを思い、正直な商売をすることが大切であり、それを維持継続するための費用は商売そのものの中から生まれてくるものである。その為、適正な利益を得られるようにすることが大切である。安売りをする結果、商売の存続が危ぶまれるならば、それは、お客様を守る道ではない。
- 利益を伴わない商売は、お客様に対してより良いサービスを継続して提供できないばかりではなく、社会的貢献活動もできない
- 一人でできないことも、店内や他店の人達と知恵を出し合い、協力し合うことで可能になることもある。経験や知恵を共有し合う姿勢が大切である。
- 商売はお客様を楽しくさせ、得させることであるから、店が発展しその繰り返しがされていくことは、世の中を幸福にすることである。
- 商売とは社会的活動であり、それは公生で公平なものであるべきだ。
- 商売を継続するには、古きを捨て、新しきを得ることである。つまり、価値の無くなった商品やサービスを捨て、新しいものを生み出すことで継続することができる。これが合理化である。そして、商売の継続は一つの文化を成していく。商人よ、あなたの文化をつくれ!
- 正しい商人は、単なる儲け主義者ではない。お客様と取引先と社員の利益を考え、社会的な責任を全うしようとする者である。誇りを持って正しき商人をめざせ。